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教育長あいさつ平成29年3月号


教育長あいさつ

    「命の教育フォーラム」で実感した子供たちの成長

 

 2月18日(土曜日) 駅前のアミューホールは「未来のスーパースター」たちの熱き「想い」に満ち溢れていました。教育委員会主催の「命の教育フォーラム」におけえる11人の小中学生の「想い」です。

  今年度は前半には第十小学校3年生の子供たちによる「蚕学習」の発表が、後半には市内中学生による「命の本のビブリオバトル」がプログラムされ、150人に迫る保護者、市民、学校関係者の方々に「かけがえのない命を守る」という彼らの「想い」を受け止めてもらいました。

  第十小学校では平成15年度から総合的な学習の時間で「蚕学習」を続けています。孵化したばかりの幼虫から繭に成長するまでそだて、「ずり出し」や「座繰り(ざぐり)」等によって糸を作り、最後は「シルク・スルー」を製作するまでの学習です。

 今年度の子供たちは第13代目。この学習はすでに第十小学校の「伝統」になっています。何百人もの子供たちがこの学習を通して、時に餌となる桑の葉を集めることに奔走し、時に蚕が日に日に成長する姿に驚き、時に蚕の「死」に直面して涙を流すことで、「命」について感じ、考え、自分を振り返り、命を守る小さな行動を起こす勇気や決意を抱いてきました。

  当日の子供たちの発言はその証です。「人間の赤ちゃんみたいにたくさんお世話をする必要があるんだな…、と赤ちゃんの面倒を見ている気持になりました」「餌になる葉を間違えたために蚕が死んでしまいました。かわいそうで申し訳ない気持ちになりました」「シルク・スルーの体験で繭からさなぎをとる時にありがとう…、と心の中で何度も言いました」「他の生き物の命をいただいて私たちは生きています。これからも命を無駄にしないで生きていきたいと思います」…。

  長きに渡りこのような価値ある取り組みが続けてこられたのは、東京農工大学小此木エツ子先生が代表を務める「多摩シルククライフ研究会」のご指導の下、「蚕ボランティア」をはじめとする地域の方々のご支援をいただけたからに他なりません。子供たちにこのような素晴らしい学習の機会を与えてくださっていることに改めて感謝申し上げます。

  さて、第二部は「命の本」のビブリオバトルです。ビブリオバトルとは「知的書評合戦」と訳され、自分のお気に入りの本を5分間で紹介。質疑応答の後、フロアーの参観者が「どの本が一番読みたくなったか」を投票し、もっとも票を集めた本が「チャンプ本」として表彰されます。今回は「命にかかわる本」をテーマに、7人の中学生が挑戦しました。

  彼らの本を読み込む力や様々な工夫をしながら訴える力、緊張しつつも臆することなく堂々と発表する力には、会場の方々を圧倒するほどでした。ほとんどの生徒が原稿なしで発表します。あえてお勧め本の一文を朗読して魅力を伝えようとする生徒もいます。突然の質問に対しても、自分なりに懸命にこたえようとしています。本から読み取った「命」について思いを込めて訴えています。

  このような彼らの姿は、字面を追うような「表面的な読み」では絶対に見ることはできないでしょう。自分の過去の経験に照らしたり、作者の思いを「わがこと」として感じ取ったり、行間を読んだりする「深い読み」ができている証であり、そのことを通して「自分なりの考え方」や「意見・主張」をしっかりと育て上げることができている証なのです。

  チャンプ本は、第三中学校1年生の佐々木悠也さんが紹介した「夏の庭」(湯本香樹美著)に決定しました。自らのクラスの友のことを切り口に、生きることとは、人と人とのかかわりとは、未来とは何なのかを私たちに問うような素晴らしいプレゼンでしたが、他の6名も勝るとも劣らない発表でした。

  「命の教育フォーラム」は平成28年度教育委員会主催の最後の行事でした。彼らの姿は締めくくりにふさわしく、また次年度への一層の期待が膨らむものでした。「清瀬の子供たちは確かに成長しています。そして今後もますます成長していきます」と胸を張って宣言させていただきます。

  あと数日間で小学校6年生、中学校3年生は卒業です。清瀬の小中学校で学んだこと、経験したこと、出会ったとも、先生を誇りに、力強く飛び立ってくれることでしょう。そしていつまでも尊い命を守り続ける人になってくれることを心から期待しています。

 教育長 坂田 篤

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