清瀬中学校 修学旅行を終えて(3年D組)

ページ番号2003765  更新日 2021年10月8日

印刷大きな文字で印刷

 3年の学年だよりに掲載された作文です。紙面の都合で学校だよりに掲載しきれなかった作文もありますので、ここにご紹介いたします。

一生の宝物

 私はこの3年間、修学旅行という行事を最も楽しみにしてきた。しかも新幹線に乗ること、京都、奈良へ行くことが私にとって初めての経験だったので、より一層胸が高鳴っていた。でも、今の感染状況で行くことができたとしても、現地の方々にあまり受け入れてもらえないのではないかと不安に思っていた。

 実際は逆だった。バスの中、観光地、売店など、どこに行っても私たちを大歓迎してくださったのだ。なんと、「来てくれてありがとうね」と大きな笑顔を見せた方もいた。私は涙が出そうになった。東京から来た大勢の私たちを嫌な顔をせず受け入れるのは難しいと思う。その中で感謝の言葉が出るなんて、ここはなんて温かく優しい所なのだろうと驚いた。

 また、私が強く印象に残っているのは、部屋で皆とたくさん笑ったことだ。最近は専ら会話も少なく、前より笑う回数が減っていたが、今回は皆で野球観戦をしたり、アニメを見たり、楽しい会話をしたりと、1つの小部屋で数え切れないほどの思い出を作ることができ、今年1番皆の笑顔を見た日々だった。

 私の周りの中学生は次々と修学旅行が中止となっている中、こんなにも充実して人々の優しさに触れた経験は、清瀬中学校の私たちだけの宝物だと心の底から思う。私はこの宝物を一生大切に心にしまって生きていこうと思う。

奈良・京都の歴史的建築物について

 今回、奈良・京都を巡る中で、歴史的建築物の美しさを特に感じることができた。中には写真で見たことがあるものもあったが、実際に目にして感じるものはやはり格別だった。そして、それらの建築物がなぜそれほど美しく感じられるのかということを考えた。その結果、2つの理由が思い浮かんだ。

 1つめは、建造された当時の人々の努力だ。どの建築物を見ていても、細部にまで様々な装飾や工夫がなされていた。例えば、薬師寺の大仏の台座が挙げられる。この台座の裏側には、ペルシャ、インド、中国、そして日本に関連するものが描かれていた。これらは、仏教が日本へ伝わってきた順番になっており、仏教の国際性を表しているのだという。これを聞いて、本来はほとんどの人が見ないであろう台座の裏側にまで思考を巡らせているほど、大変な努力を重ねて作り上げたのだろうと思った。そして、そのような姿勢が建築物に隙のない美しさをもたらしているのだと考えた。

 2つめは、受け継ぐ人々の努力だ。金閣寺を訪れた際、境内で清掃や樹木の手入れ等をされている方々を目にした。その時、境内に落ちている落ち葉が少ないということに気がついた。そして、境内を管理する方々のおかげで、境内を違和感なく歩くことができ、歴史的建築物の美しさを最大限に感じることができているのだと思った。また、考えてみれば数百年前の建築物の姿を現代まで残すのは、大変難しいことだろう。これを可能にするには、それらを受け継ぐ人々の存在がなくてはならない。つまり、歴史的建築物の美しさは、それらを受け継いできた人々の存在があってこそのものなのだ。

 今回の修学旅行では、歴史的建築物の魅力を改めて感じることができた。今度は、それらについてより多くのことを学んで行きたい。

より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページに問題点はありましたか?(複数回答可)
このページの情報は役に立ちましたか?
このページは見つけやすかったですか?

このページに関するお問い合わせ

清瀬中学校
〒204-0003
東京都清瀬市中里5-624
電話番号:042-493-6311
ファクス番号:042-495-3941