教育長あいさつ 令和2年10月号
「立科は学びの宝庫」
小学校移動教室や生涯学習のイベントなどでお世話になっている立科町の副町長、農林課長他お二人の方々が来庁されました。
目的は移動教室の体験プログラムの提案。いただいた内容は町有林の植樹や枝打ち・間伐体験や、信州木を使った制作活動など。清瀬の子供たちが活動した林を「清瀬の森」と命名して残していくというアイデアも検討してくれているとのこと。
「移動教室」であるが故、これらの体験はあくまでも「学習」の一環として行われるもの。林業体験で何が学べるか。紛れもなく環境を含む「SDG’S」。先日、菅首相や小池都知事が2050年までにCo2排出ゼロを宣言しましたが、まさに子供たちに「持続可能な社会」の一端を担わせることができるプログラム。
東京都の中では清瀬は自然豊かな自治体。しかしそんな清瀬でも体験できない「学びの資源」を同町は持っています。標高1530mから見上げる星空はさながら総天然色フルスクリーンのプラネタリウム。「ホタルを手に乗せて観察する」などという生涯出会うことがないであろう感動も味わえるし、自分で収穫した美味しいリンゴをその場でかぶりつくなどという食の原点も体験できる。お湯を沸かしても100℃にならないという理科実験もできるし、草笛が吹けるようになればもう一つの「楽器」を手に入れることができる。
体験活動はすごい教育力を持っています。何よりも「面白い」。五感すべてで「楽しさ」を味わうことができるのは子供も大人も全く同じ。もう一つは「学びが深まる」。五感を通して「なぜかな?」「どうしてかな?」が次々と湧いて来る。どんどん調べたくなる。どんどんわかりたくなる。他にも「感じ、考え、行動する」資質・能力が養えたり、コミュニケーション力が高まったりと、体験の教育的効果は上げたらきりがありません。
立科町は清瀬の子供たちのための「学びの材料」を次々と開発してくれています。コロナで令和2年度は移動教室が中止になってしまいましたが、令和3年度は何があっても実施したい。ぜひ、前例踏襲ではなく、立科の情報を最大限活用のうえ、自校で育てたい「資質・能力」にジャストマッチする体験プログラムを計画してほしいと願います。
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