教育長あいさつ 令和6年11月号
今月の「一語一会」は私が尊敬する一人の校長先生の言葉です。それは「子供を手伝う」。
保護者対象の講演会で、この校長先生はこう仰いました。「子供に手伝いをさせるということは、実は『子供を手伝う』ことなんです」。
どういう意味か諮りかねていた保護者の方々に校長先生は続けました。
「子供が掃除をするより親が掃除機をかけた方がきれいになるし、子供が料理を作るより親が作ったほうがおいしくできます。子供が洗濯物を干すよりも親が干した方がしわなく洗濯物が乾くし、子供がお使いに行くより親が買い物をした方がより新鮮で安い食材が手に入ることでしょう。しかし少しだけ我慢をして子供の体験を黙って見守ってあげてほしいのです。子供にとって、家庭ほど体験学習の機会にあふれているところはありません。考えたり工夫したり、失敗したり反省したり、親よりも時間がかかったりうまくできなかったりする体験から、子供たちは大切な『生きる術』を学んでいるのです。それが『子供を手伝う』ということなのです」。
市内のある校長先生は「四ない運動」を進めています。それは子供に対して「与えすぎない」「教えすぎない」「指示しすぎない」「導きすぎない」の四つの「ない」を目指した教育。その根っこにあるのは、「自分の力で課題を解決してくれるだろう」という子供に対する教師の期待と信頼、そして「そんな力強く生きることができる子供を育てなければならない」という教育に対する教師の使命と責任に他なりません。
「子供を手伝う教育」。家庭でも学校でも、また社会全体でも考え、実践していくべきことと信じて疑いません。
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