教育長あいさつ 令和6年2月号

ページ番号2005841  更新日 2024年2月15日

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写真:教育長

今月の「一語一会」は、ある一人の男子生徒が己の身をもって教えてくれた「子供はいくつもの顔を持っている」です。

 

子どもはいくつもの「顔」を持っています。普段の学校生活で見せる真面目な「顔」、授業中のつまらなそうな「顔」、友達とともにいる時の生き生きとした「顔」、部活動で見せるような本気で真剣な「顔」、一つの物事をやり遂げたという満足感あふれる「顔」、赤ちゃんのチカラプロジェクトでみせてくれる優しく心豊かな「顔」…。学校で見せる「顔」だけではありません。家庭の「顔」もあります。地域でしか見られない「顔」もあるはずです。

私が担任をした一人の男子生徒。私たち教師に見せる彼の「顔」は「無気力」「投げ槍」。表情が乏しく、何を考えているかわからない難しい生徒でした。

しかしある時、年の離れた弟を連れて母親が授業参観に来たときのこと、休み時間に弟の面倒を見る彼の「顔」は学校では決して見ることができなかった「優しく」「穏やか」で「素直な」「中学生らしい」ものでした。

「お兄ちゃんは弟が大好きで、本当に良く面倒を見てくれるんですよ…」。母親のこの言葉は、学校で見せる「顔」だけ見て、彼のことを「決めつけて」しまっていた私の愚かさと「学校と家庭との協働」の大切さを教えてくれるものでした。

様々な「顔」を持つ子供たちですが、時に「本当の顔」を見せなくなることも私たちは忘れてはなりません。例えばいじめの被害者などは、親に心配かけまいとする一心で「偽物の笑顔」を見せることがあるし、教師が本当に自分を守ってくれるのか、半信半疑の想いから「本当の顔」を見せないこともあるのです。

私たち大人の責務は、子供たちが見せるいくつもの「顔」を知り、その裏側にある「心」を読み解くことです。授業中の「つまらなそうな顔」は「もっとわかるように教えてほしい」というメッセージであって、親に「反抗する顔」は「自分の思いをもっと受け止めてほしい」という叫びなのです。このことがわかる大人でいたいものですし、「もしかしたら、この子の笑顔の裏側にはつらい思いが隠されているかもしれない」と慮り、適切な声掛け、支援、寄り添いができる教師・親でありたいものです。

「子供はいくつもの顔を持っている」…。この言葉を理解することこそが「児童理解」「生徒理解」という四文字熟語の正体なのではないか…、私にそう思わせてくれた彼に、心から感謝しています。
 

 

教育長 坂田 篤(さかた あつし)

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