教育長あいさつ 令和7年12月号

今月の一語は「子育ては自己育て」です。講師は誰だったかは覚えていませんが、ある研修会でいただいた一語です。
30年前、担任を引き受けていた時、この一語を実行している保護者と出合いました。その方の言葉がとっても素敵だったのでご紹介します。それは…。
「私は今挑戦中です。それは一日一回子供をほめること。悪い点ばかり目についちゃうけど、よく見れば素敵な点がたくさん見えてくる。善いこともやっている。それをどれだけ見つけられるか。親として挑戦しています。」
赤ちゃんの頃は何をやっても許してもらえます。注目されるしチョット笑っただけでもほめてくれます。「マンマ…」など言葉を発すれば「すごいね!」と称賛されるし、寝返りをうてば、ハイハイをすれば、たっちをすれば、その都度大人は皆喜んでくれるし笑顔になってくれるのです。
しかし年齢を重ねるにつれ、いつしか認める代わりに叱ったり制限したりすることが増えていきます。笑顔の代わりに怒りの表情が、認める言葉の代わりに注意の言葉が、注目の代わりに無視が、受容の代わりに命令が増えていくのです。
これに気づくか気づかぬか、もしかしたら「親になる」分かれ目がここにあるのかもしれません。
この保護者は「自己育て」をしながら「親になる」ことに挑戦をしていたのですね。
30年前、中学生だったこの保護者のお子さんは、今、不登校の子供たちの居場所を創る活動に汗を流しています。きっと自分が育てられたように「素敵な点」「よい点」をたくさん見つけ、自分を褒めてあげることができる子供を育ててくれていることでしょう。

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